感情 | 読了まで約11分

心理学で実証!感情のラベリングでストレスが和らぐ理由と実践法

心理学で実証!感情のラベリングでストレスが和らぐ理由と実践法
目次

「なんだかモヤモヤする」「イライラが止まらない」——そんなふうに、自分でも正体のわからない感情に振り回されてしまうこと、ありませんか?

厚生労働省の調査によると、仕事や職業生活において**強い不安や悩み、ストレスを感じている労働者の割合は82.7%**にものぼります。特に30代・40代では「こころの状態があまりよくない」と感じている人が約27%と、他の世代よりも高い傾向にあります。多くの人がストレスを抱えながら日々を過ごしているのが現実ですね。

でも、ご安心ください。心理学の研究で、ストレスを和らげるシンプルで効果的な方法があることがわかっています。それが今回ご紹介する「感情のラベリング」です。

この記事では、感情のラベリングとは何か、なぜ効果があるのか、そして今日からすぐに実践できる具体的な方法まで、わかりやすくお伝えしていきます。

感情のラベリングとは?心理学が証明するストレス軽減法

感情に「名前」をつけるシンプルな技術

感情のラベリング(Affect Labeling)とは、今自分が感じている感情を言葉にして表現することです。「悲しい」「不安だ」「怒っている」など、自分の気持ちに名前をつけてあげる、とてもシンプルな方法ですね。

日記に今日あった嫌なことを書いたり、友人に愚痴を聞いてもらったり、SNSで気持ちを吐き出したり——実はこれらも感情のラベリングの一種なんです。私たちは無意識のうちに、この方法を使って心を落ち着けていたのかもしれません。

ただし、ここで重要なポイントがあります。感情をラベリングするというのは、感情の原因となった相手に直接ぶつけるということではありません。自分の心の中で、あるいは一人になったときに、静かに自分の感情を言葉にしていくことが大切です。

なぜ「言葉にする」だけで気持ちが楽になるのか

「言葉にするだけで本当に効果があるの?」と思われるかもしれませんね。実は、この効果は脳科学的にも証明されているのです。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の心理学研究チームが行った実験によると、感情を具体的に言語化することで、恐怖や攻撃性を司る脳の部位である「扁桃体」の活動が抑制されることがわかりました。

扁桃体は、私たちが不安や恐怖を感じたときに活発に働く部分です。この扁桃体の活動が抑えられることで、ネガティブな感情の強度が自然と下がっていくのですね。

さらに、感情をラベリングすると腹外側前頭前皮質という脳の部位が活性化することもわかっています。この部位は、論理的思考や感情のコントロールに関わる重要な領域。つまり、感情を言葉にすることで、「感じている脳」から「考える脳」にスイッチが切り替わるようなイメージです。

UCLAの「クモ恐怖症」実験が示した驚きの結果

感情のラベリングの効果を示した有名な実験があります。UCLAの研究チームが、クモ恐怖症の人たちを対象に行った実験です。

被験者を3つのグループに分けて、それぞれ異なるアプローチでクモへの恐怖に向き合ってもらいました。

グループ1(楽観的思考)では、「このクモは小さくて無害ですよ」と説明を受けました。**グループ2(経験の回避)では、「最近デンタルフロスを使いましたか?」など、クモから関心をそらすような質問をされました。そしてグループ3(感情のラベリング)**では、今感じている気持ちをそのまま言葉にするよう指導されました。

結果はどうだったでしょうか。

驚くべきことに、最初の2つのグループ——つまり楽観的に考えようとしたり、気をそらそうとしたりした人たちは、かえって恐怖が増してしまったのです。一方、自分の感情を素直に言葉にしたグループ3の人たちは、クモに対する恐怖が18.1%も低下しました。

この実験は、「ポジティブに考えよう」「気にしないようにしよう」といったアプローチよりも、感情をありのまま認めて言葉にすることの方がはるかに効果的であることを示しています。

なぜ私たちは感情を言葉にできないのか

「モヤモヤ」で終わらせてしまう習慣

感情のラベリングが効果的だとわかっても、実際にやってみようとすると「自分の気持ちがよくわからない」という壁にぶつかる方も多いのではないでしょうか。

現代社会では、私たちは感情と向き合う時間をなかなか持てません。仕事に追われ、スマートフォンの通知に追われ、常に何かに忙しくしている状態。ふと湧き上がった感情も、「まあいいか」「今は忙しいから」と後回しにしてしまいがちですね。

その結果、自分の感情を「モヤモヤする」「なんかイヤ」といった曖昧な表現で終わらせてしまう習慣がついてしまうのです。

語彙力の低下がメンタルヘルスに影響する

もうひとつの要因として、語彙力の低下が挙げられます。

近年、特に若い世代を中心に「やばい」「エグい」といった便利な言葉で多くの感情を表現する傾向が強まっています。これらの言葉は確かに便利ですが、実は心の健康という観点からは少し注意が必要なんです。

なぜなら、感情のラベリングの効果を高めるためには、自分の感情にぴったり合った言葉を見つけることが重要だからです。「怒り」ひとつとっても、「腹が立つ」「悔しい」「憤り」「むかつく」「癪に障る」など、微妙なニュアンスの違いがありますよね。

自分の感情に最も近い言葉を選べたとき、脳はより強く反応し、ストレス軽減効果も高まることが研究で示されています。

感情を認めることへの抵抗感

「ネガティブな感情を持ってはいけない」「弱音を吐いてはいけない」——こうした思い込みが、感情のラベリングを妨げていることもあります。

特に日本社会では、感情を表に出さないことが美徳とされる場面も多いですね。「大人なんだから我慢しなきゃ」「こんなことで落ち込んでいる場合じゃない」と、自分の感情を否定してしまうことはありませんか?

しかし、感情を否定したり、無かったことにしようとしたりすると、かえってストレスが蓄積されてしまいます。UCLAの実験でも、気をそらそうとしたグループは恐怖が増したことを思い出してください。

感情のラベリングの第一歩は、どんな感情も「あっていい」と認めることから始まります。

今日からできる!感情のラベリング実践法5ステップ

ステップ1:体の感覚に意識を向ける

感情は、しばしば身体の感覚として現れます。まずは自分の体に意識を向けてみましょう。

胸がギュッと締め付けられる感じ、肩に力が入っている感じ、胃のあたりが重い感じ——こうした身体感覚は、感情のサインです。「今、体のどこに何を感じているかな?」と、優しく自分に問いかけてみてくださいね。

この作業は、マインドフルネスの「ボディスキャン」と似ています。頭のてっぺんから足の先まで、ゆっくりと注意を移動させながら、どこかに緊張や違和感がないか確認していきます。

ステップ2:感情の候補を挙げてみる

体の感覚に気づいたら、次は「この感覚は何という感情だろう?」と考えてみます。

最初から正解を見つけようとしなくて大丈夫です。パズルのピースを当てはめるように、いくつかの感情の言葉を試してみましょう。

「悲しい?」「寂しい?」「不安?」「怒り?」「焦り?」「疲れ?」——ひとつひとつ自分に問いかけていくと、どこかで「ああ、これだ」とピタッとくる言葉が見つかるはずです。

信州大学の研究によると、自分で言葉を探さなくても、あらかじめ用意された感情リストから選ぶだけでもストレス軽減効果があることがわかっています。以下のような感情リストを参考にしてみてくださいね。

ネガティブな感情の例:不安、心配、恐れ、怒り、イライラ、悲しみ、寂しさ、虚しさ、焦り、困惑、後悔、罪悪感、恥ずかしさ、嫉妬、落胆、疲労感、無力感

ポジティブな感情の例:喜び、嬉しさ、楽しさ、安心、感謝、期待、希望、満足、誇り、愛情、やりがい、充実感

ステップ3:「私は〇〇と感じている」と声に出す

ぴったりくる感情の言葉が見つかったら、「私は〇〇と感じている」と声に出してみましょう。

心の中で思うだけよりも、実際に声に出す方が効果は高まります。とはいえ、人前で突然「私は怒っている!」と言うわけにはいきませんよね。一人になれる場所で、小さな声でつぶやくだけで十分です。

このとき、感情を三人称で表現するのも効果的です。「私は不安を感じている」ではなく、「〇〇(自分の名前)は不安を感じているんだね」と、まるで友人に語りかけるように言ってみるのです。これは「メタ認知」と呼ばれる技術で、自分を客観的に見ることで感情の強度がさらに下がります。

ステップ4:複数の感情がないか確認する

ひとつの出来事に対して、私たちは複数の感情を同時に抱くことがよくあります。

たとえば、友人に約束をドタキャンされたとき。「怒り」だけでなく、「悲しみ」や「寂しさ」、もしかしたら「心配」(何かあったのかな?)も混ざっているかもしれません。

最初にひとつの感情が見つかっても、「他にも何か感じていないかな?」と探ってみてください。複数の感情をすべてラベリングできると、より深くスッキリした感覚が得られます。

ステップ5:書き出して「見える化」する

感情のラベリングをさらに効果的にする方法が、書き出すことです。これは「エクスプレッシブ・ライティング」とも呼ばれ、多くの研究でストレス軽減効果が確認されています。

紙に書いても、スマートフォンのメモアプリに入力しても構いません。大切なのは、頭の中にあるものを外に出すことです。

書き出したものを後から読み返すと、さらに客観的な視点で自分の感情を見つめることができます。「あのとき、自分はこんなふうに感じていたんだな」と気づくことで、同じ状況に対する対処法も見えてきますね。

AI感情分析日記で、感情のラベリングを習慣に

毎日続けることが大切

感情のラベリングは、一度やって終わりではなく、習慣として続けることで効果が高まります。

しかし正直なところ、忙しい毎日の中で「今日はどんな感情を感じたかな?」と振り返る時間を取るのは、なかなか難しいですよね。日記を書こうと思っても、三日坊主で終わってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

「AI感情分析日記」が感情のラベリングをサポート

そこでおすすめしたいのが、AI感情分析日記です。

このアプリでは、その日の出来事や気持ちを自由に書き込むだけで、AIが自動的にあなたの感情を分析してくれます。「今日の感情」が視覚的にわかりやすく表示されるので、自分では気づいていなかった感情に気づくきっかけにもなりますね。

感情のラベリングで難しいのは、「自分の感情にぴったりの言葉を見つける」こと。AI感情分析日記なら、あなたの書いた文章から感情を読み取り、候補を提示してくれるので、語彙力に自信がない方でも安心して取り組めます。

続けることで見えてくる「心のパターン」

AI感情分析日記のもうひとつの魅力は、記録が蓄積されていくこと。

1週間、1ヶ月と続けていくと、自分の感情のパターンが見えてきます。「月曜日は不安を感じやすい」「金曜の夜は解放感がある」「あの人と会った日はいつもモヤモヤする」——こうした傾向がわかると、事前に対策を立てることもできるようになりますね。

「今日も書けた」という小さな達成感が積み重なることで、自己肯定感も自然と高まっていきます。感情のラベリングを習慣化したい方は、ぜひAI感情分析日記を試してみてくださいね。

まとめ:感情を言葉にして、心を軽くしよう

今回は、感情のラベリングについて詳しくお伝えしてきました。

感情のラベリングとは、自分の気持ちを言葉にすること。たったそれだけのシンプルな方法ですが、脳科学的にも効果が証明されている、非常にパワフルなストレス軽減法です。

ポイントをおさらいしておきましょう。感情のラベリングでは扁桃体の活動が抑制され、ネガティブな感情が和らぎます。「ポジティブに考える」「気をそらす」よりも、感情を素直に認める方が効果的です。自分の感情にぴったりの言葉を見つけることで、効果が高まります。書き出すことで、さらに客観的に自分を見つめられます。そして、習慣として続けることが大切です。

「なんだかモヤモヤする」と感じたとき、それはあなたの心が「言葉にしてほしい」とサインを送っているのかもしれません。

まずは今日から、一日の終わりに「今日、私はどんな感情を感じたかな?」と、優しく自分に問いかけてみてください。その小さな習慣が、あなたの心を少しずつ軽くしてくれるはずです。

感情を言葉にすることは、自分を大切にすることの第一歩。あなたの心が、今日も穏やかでありますように。

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